2020年04月30日
女郎蜘蛛ヲ詠メル
ふみ読みて その名を負ひし 蟲がゆへ かの女の憂しを わが身とせむか
るい詠める
るい詠める
<読み>
ふみよみて そのなをおいし むしがゆえ かのじょのうしを わがみとせむか
<意味>
手紙を読んで、その名を負った虫であるが故に、彼女の嘆きを我身の事とするのであろうなあ。
<解説>
結句「せむか」は、サ行変格活用"す"未然形 + 推量助動詞"む" + 終助詞"か"。終助詞"か"には幾つかの用法があり、ここでは詠嘆で解釈してみた。勿論、その他の用法、疑問や反語の解釈の可能性がない訳ではない。前者であれば"〜であろうか"とし、後者であれば"〜であろうか、否、しない"と訳す。
詞書の表記に従えば、女郎蜘蛛 (Nephila clavata) は蜘蛛 (Spider) の1種ではある。
同じ読み方をする妖怪 (Yokai)、すなわち絡新婦 (Jorogumo) も、時に「女郎蜘蛛」と綴られる事も余談としてここに書いておこう。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:18 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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