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2020年06月04日

問ハズ語リヲ詠メル

20200604.jpg
媼いふ もひとつひとつと はなの墜つ そのよのときも 予兆なりしと

るい詠める

<読み>
おうないう もひとつひとつと はなのおつ そのよのときも よちょうなりしと

<意味>
老婆が謂う。ひとつもうひとつと花が墜ちる。その時代もそれが予兆であった、と。

<解説>
第4句「そのよ」は、"その夜"とも"その代"とも読める。掛詞であるのだろう。
ある夜に、もしくはある時に、花がひとつひとつ墜ちていく [その様は散ると謂うモノとはすこし違うのであろう]。それは今、眼前にみられる光景であると同時に、かつてそれと同様の光景を目撃したのである。「媼」が語るのは、そう謂う内容である。
では、「予兆」とはなんなのか。そして、その当時とおなじ事が今また繰り返されるのか。
不穏な歌ではある。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:22 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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