2020年09月10日
野分ニ詠メル
その流れの くらく激しき 向かうには きみと云ふ名の 藁がいちじやう
るい詠める
<読み>
そのながれの くらくはげしき むこうには きみというなの わらがいちじょう
<意味>
暗く激しいその流れの行先には、あなたという名前の藁がひとすじ [ある]。
<解説>
主題は、溺れる者は藁をも掴む (A Drowning Man Will Catch At A Straw.) と謂う成句である。
それを前提にして、第4句「きみ」を理解してみると、ふたつの異なる解釈が可能となる。すなわち、それ以外にない、もしくは、頼りにならない、である。
結句が体言止めであるが故に、いずれの解釈も可能であり、と同時に、それぞれの解釈によって、相応しい語句を補って解釈する必要がある。上の<意味>は、いずれの解釈も可能な、極めて無難なモノである。
また、ふたつの解釈の、そのいずれが相応しいのかは、読者個々人と、それぞれの「きみ」によるのかもしれない。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:18 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.rtm.gr.jp/mt/mt-tb.cgi/3020