2021年07月15日
我執ヲ詠メル
さにあらず 夏くるまへの すがた見に かつてありしの 吾をかさぬる
るい詠める
<読み>
さにあらず なつくるまえの すがたみに かつてありしの われをかさぬる
<意味>
そうではない。夏くる前の姿見に以前のわたし [自身の姿] を重ねた [わたしは独語した]。
<解説>
文法的な事を先に綴れば、結句「かさぬる」は、ナ行下2段活用動詞"かさぬ"連体形である。一見しただけでは、サ行4段動詞未然形 + 完了の助動詞"ぬ"連体形と見誤りそうである [と、謂うか、一瞬、そんな気がしてしまったのである]。
よって、上の<意味>の様に何らかの用言を補って解釈する必要がある。もっと相応しい用言があるかもしれない。
歌の主題は、老い、もしくは、衰えであろう。と、なると一般的に考えられるのは、年の終わりもしくは秋の訪れと呼応する様に、その主題は登場すべきである。しかし、今は梅雨の時季、盛夏の前である。恐らく、肌の露出が多くなる事から、この歌は詠まれたのだろう。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:15 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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