2021年07月29日
ゲキジヤウヲ詠メル
頤を 伝ふてひとつ またひとつ 噛まぬと約すも 反古となる宵
るい詠める
<読み>
おとがいを つとうてひとつ またひとつ かまぬとやくすも ほごとなるよい
<意味>
顎をつたってひとつまたひとつ [と流れていく]。噛まないと約束したものの白紙撤回された夕辺である。
<解説>
第2句から第3句にかけてある「ひとつ / またひとつ」は何の謂いなのであろうか。夜の闇の訪れと共に覚醒する吸血鬼 (Vampire) の仕業だから、血 (Blood) なのだろうか。それとも、酷暑と謂うべきここ数日の天候だから、汗 (Sweat) なのだろうか。もしかすると、それは涙 (Tears) なのかもしれない。そして、その理由は幾つも考えられる。苦痛の結果としてのそれかもしれないし、その向こうにある随喜かもしれないのだ。ちなみに、ここに血 (Blood) と汗 (Sweat) そして涙 (Tears) と並べてみたのは、ぼくの単なる冗談 (Joke) である。
それはともかくとして [苦笑]、その初句「頤」の持ち主は、作者なのだろうか。それともあい対峙するもうひとりの人物なのだろうか。そして、第4句「噛まぬ」と謂う約束を持ち出したのは、どちらだろうか。さらに謂えば、それを結句「反古」としたのは、どちらだろうか。
幾つかの解答は単純で即答出来るモノでもあり、そしてその逆の場合も決してあり得ないモノでもないのである。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:42 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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