2022年03月03日
途方ニ暮レテ詠メル
ゆきかふは む言のままに しらぬかを きみは何処や まぼろしの街
るい詠める
<読み>
ゆきかうは むごんのままに しらんかお きみはいずこや まぼろしのまち
<意味>
行き交う人々は無表情にも知らん顔をして [通り過ぎていく] あなたはどこにいるのだろうか、このまぼろしの街では。
<解説>
なにが実際にあったのかは解らない。ただ、路上で作者が困惑する事態が出来したのだろう。しかし、助けを求め様にも、すがるべき人物、すがりたい人物は、ここにはいない。そんな歌だ。
よくある光景といえばよくある光景、だが、そう思えるのは自身が第3句「しらぬかを」の側の人物であった場合だけだ。そんな人々を眺めなければならない立場に立つと、その際の感情は全く異なるモノになるであろう。
結句「まぼろしの街」がすこし引っ掛かる。この句がある事で、まるで、夢の中の出来事、非現実的な状況下での歌であるかの様にも思える。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:29 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.rtm.gr.jp/mt/mt-tb.cgi/3344