2022年03月17日
物語ヲ詠メル
しん窓の おもいもよらぬ 戀に堕ち 縺れしいとも そのままに逃ぐ
るい詠める
<読み>
しんそうの おもいもよらぬ こいにおち もつれしいとも そのままににぐ
<意味>
深窓 [の令嬢が自身] の おもいもよらない恋に堕ちて、縺れた糸もそのままにして逃げる。
<解説>
こちらを読むと、旧字体 (Old Character Form) の"戀 (Koi : Love)"と謂う文字の上半分、"糸言糸"の部分は、糸が縺れた状態を意味していると謂う。と、すれば、この歌に第3句「戀に堕ち」とそれに続く第4句「縺れしいと」は、見事に呼応関係にある事にある。
歌自身は、ある女性の逃避行を題材としたモノであるが、第4句「縺れしいと」がある事によって、もうひとりの逃避行の当事者とは別に、恋愛対称があったのであろうと、類推される。否、そうではなく、その原因となった恋愛そのものが、許されぬモノ、不倫行為もしくは両親の不許のモノ等であったのかもしれない。いずれにしろ、その比喩から想像される様に、単純な構造ではないのだ。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:26 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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