2022年03月24日
映画ヲ詠メル
邪まを からくれなゐに 濁りうが かれとみちづれ ゆくゑもしれぬ
るい詠める
<読み>
よこしまを からくれないに だくりゅうが かれとみちづれ ゆくえもしれぬ
<意味>
邪悪なるものを真紅に染めて濁流が彼と道連れにして、 [その後] 行方不明である。
<解説>
第2句「からくれなゐに」は、『小倉百人一首 (Ogura Hyakunin Isshu)』 [藤原定家 (Fujiwara No Teika) 撰 13世紀前半成立] のひとつにして、在原業平 / Ariwara No Narihiraの作『千早ぶる 神代もきかず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは / Even when the gods / Held sway in the ancient days, / I have never heard / That water gleamed with autumn red / As it does in Tatta's stream』からの本歌取り。
その歌での「からくれなゐに」染めているのは、秋の紅葉 (Maple) ではあるが、本作では謂うまでもなく、血液である。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:29 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.rtm.gr.jp/mt/mt-tb.cgi/3357