2024年02月15日
映画ヲ詠メル
墓ひもなく 飢ゑと渇はきの はてのそこ いきた証しも 沙塵ときゑゆ
るい詠める
<読み>
ぼひもなく うえとかわきの はてのそこ いきたあかしも さじんときえゆ
<意味>
墓碑もないまま、飢餓と口渇の果てのどん底で、[自身はおろか] その生きた証しさえも砂塵とともに消失していく。
<解説>
砂漠 (Desert)、もしくは乾燥地帯 (Aridity) をいく旅人、その末期を詠んだ歌である。
解釈は然程、難しくはないだろう。文字通りに読んで字の如くである。敢えて指摘すれば、第3句「はてのそこ」だ。飢餓と口渇の行き着いた先が「果て」ならば、そこからその先にあるモノ、肉体的なモノよりも精神的に潰えた状態を「そこ」と表現しているのだろう [勿論、「そこ」をある特定の場所を示す語句と解する事も可能である]。
(この項:たい)
posted =oyo= : 17:25 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)
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