conceived and constructed by たいとしはる tai toshiharu
« Haiku : Five Verses In Seven Days, the 671st. week | メイン | Welcome To The Family »

2024年10月24日

映画ヲ詠メル

20241024.jpg
ふゆの立つ みまひの床で 憶ゆるは こもれ陽あびし ははのくろ髪

るい詠める

<読み>
ふゆのたつ みまいのとこで おぼゆるは こもれびあびし ははのくろかみ

<意味>
立冬の日に、見舞いの病床で憶い出されるのは、木洩れ陽を浴びた母の黒髪である。

<解説>
第2句「みまひの床」に横臥しているのは、結句「はは」、それも歌の主人公自身の母親と解しても問題はないだろう [逆の場合、自身が横臥している際に母親が見舞いに顕れたと謂う理解もあり得るのだろうか]。
そんな叙景の中で結句「ははのくろ髪」が第3句「憶ゆる」のは、その母親が老いて白髪、もしくはそれに近い状況にあるからだろう。
しかも母親の老いを認識したのが初句「ふゆの立つ」、すなわち立冬 (Lidong) なのである。第4句「こもれ陽」がそれと対称的に春から夏を想い起こさせるモノだとすれば、初句「ふゆの立つ」が季節のみをあらわしているのではないと、考えるべきだろう。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:18 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.rtm.gr.jp/mt/mt-tb.cgi/3926

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)