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2025年04月10日

映画ヲ詠メル

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へい原を 騎けぬけていく まぼろしよ をいすがるをとめを ゆめと嗤ふのか

るい詠める

<読み>
へいげんを かけぬけていく まぼろしよ おいすがるおとめを ゆめとわらうのか

<意味>
平原を駆け抜けていく幻よ [お前に] 追い縋る処女を [みてそれを] 夢だと笑っているのだろうか。

<解説>
ふたつ乃至みっつの視点が歌にはある。ひとつは第4句「をとめ」のそれ、ひとつは第3句「まぼろし」のそれ、そして遺るひとつは両者をながめるそれ、つまり作者である。
実在する存在である第4句「をとめ」にとっては第3句「まぼろし」は実体のある存在にみえているのであろう。それとは逆に、非実在である第3句「まぼろし」にとっては第4句「をとめ」は虚像の様な存在とみえているらしい。
実在と非実在、実体と虚像、その錯綜とする光景をみて、作者は疑問を一方の当事者に投げかけているのだ。しかも、実在に対してではなく、非実在の方に。

(この項:たい)

posted =oyo= : 17:31 | comment (0) | trackBack (0) | るいの歌集(仮)

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