MISSION 6 ルパン・ザ・フォース

MISSION 6ヤマタケファンの皆様には一部御不満も残ったであろうMISSION5(復刻盤.未発掘編)が無事発売され、その際に発掘してしまったクールなジャズスキャット劇伴群をどういう形でOUTするか考えていた矢先に当MISSION6の企画の提案があった。
「エーッ!またルパンもの〜っ?」と思ってしまった程ルパン三世に関する音源は復刻盤、リメイク盤共に巷に出回ってそれなりのヒットを続けている。(権利ごと売っちゃってなければオヤジも優雅に養生できただろうにって程、でもアリガタイ事です)
そ、それも最初の思いつきっていうのが大ヒットシリーズ“パンチザモンキー”ならぬ“パンクザモンキー”!それは冗談としても「またルパン〜?!」と思ってしまった僕は普通ですよね。
「そりゃあちょっとナニだなぁー」っていう余韻を引きずり乍らも作戦会議に出席。
クラブMIXではなくロックか。それもかなり熱めのアーティスト達を集める訳か。んーそれにインディ系のバンドもかなり。エーッBLACK BOX(コーディネイト社)と仕事ーっ!そりゃあ熱熱なものになるナーって想像力が膨らんだところでオヤジの事を考えました。
「ルパンは山田康夫のイメージ。だからロック。依頼を受けたその場で何故かロックしかないと思った。」などとインタビュアーにほざいてる訳ですが、結局オヤジが集めるミュージシャンはジャズな人達とパーカッションを複数ですから実を言うと「どうしたらロックになる?」なんて当時子供の僕に相談して来たりもする訳です。まあチャーリーコーセイ氏のイキナリソクバッテキでロック?感は感じる出来にはなっていますが…
さて当時のレコーディングですがスタジオの中央には指揮台(パフォーマンス台?)があって、その前には口笛用のマイクが立っており口笛用とは言ってるもののオヤジがノッてくると叫び声を上げ出すのでヴォイスマイクでもある訳ですが、ルパンに限らずノッてくると自ら叫声を上げ乍ら指揮をしている姿を思い出すと相当ファンキーだなとは思ってたんだけど相当パンクなんだなとも思い当たった訳です。音楽の作り方、書き方、ミュージシャンへの伝え方が当時も今も作曲家と呼ばれている先生方とは全然異なった、むしろバンド形態に近いもんがあったんだなと。
そして僕の事。遺伝子の事。小さい頃からヤマタケ音楽につきあわされて来た僕がホントにホントに音楽漬けとなったキッカケ。
中一からです。ロックです。ストーンズですデビットボウイーですTREXです。その後JBやクラフトワークや山達やら色々殴られながらも音楽を続けている僕の原点です。これがまたいい年こいてもロックやりたくてたまらんなんです。打ち込みばかりやっていると。ネッ音楽屋の皆サンッ。
っと言う訳で「LUPIN THE FORCE」。先頭に立たんばかりに変心して監修ばかりか勝手に“爆弾ヤマシタ”なるバンドまで結成してチャーリーさんに歌ってもらっちゃったばかりか書き下ろしールパンがくれたものと父に捧ぐー曲まで作らせて頂きました山下透です。
ルパンファン、ルパンコレクターの皆様には大変恐縮ではございますがルパン三世もパニックの連続、熱くてクールな毎日をお過ごしでしょうが、『ヤマタケルパン』に限って熱くてクールにカバーして頂きました、ヤマタケルパンク集でございます。 たくさんのバンドが熱くパフォームしてくれました。
若手のバンドからキャリア充分の皆様まで、スカパンクあり、ハードコアあり、デジパンクあり、殆どのレコーディング現場に立ち合わせて頂きましたがイヤーやっぱり熱いです。
オヤジのイイカゲンなレコーディング(それが良さでもあるのはワカッテルケド)とは違います。殆どがドンカマ無しの一発録り(それは同じだ)。リミックスとは全然違った感動があります。
ロックに生きる人々が真剣に一生懸命プライドをかけて演奏してくれる、それもトリビュートの心を持って。ギンギンに。こりゃあシアワセです。経験です。感謝です。
僕にとってこういう経験が出来る事、時間を過ごせる事、それがルパンがくれたものなんです。父がくれたものなのです。
それに思いをどう伝え返す事が出来るんだろう。その気持ちを曲にしました。それが書き下ろしまでしゃしゃり出ちゃった理由です。歌まで歌っちゃったのは。参加してくれたミュージシャン全員の熱い熱い気持ちに僕も坐ってるだけじゃなく何か応えたかったからです。
ルパンにロックは合わないんじゃない?とおっしゃる方も多々いらっしゃいますが、クールでフニャけたルパン三世なれどもその熱い限界へのスピリットがなかったら命を張った大泥棒劇なんて出来る訳ないもの。
さて20世紀の締めくくりとしてなのか新世紀に向けてなのか、このような作品も加わってしまった当シリーズの関係者の方々に深く御礼をしなければなりません。ヤマタケに変わって。
本人の談、「イイネェーイイネェーうたがイイネェーッ!」(LOOPUSを聴いて)
ヤマタケ何とか生きております。
日本クラウン(CRCP-20266)
2001.2.21
¥3,000(tax in)


TRACK6.AFRO “LUPIN’68″〜 the gene〜
TRACK12.Because and you〜ルパンがくれたものと父に捧ぐ〜(書き下ろし)
●参加アーティスト
TEQUILAS・LOOPUS・THUG LIFE featuring HIKAGE from THE STAR CLUB・GAS BURNER・Caser Soze・爆弾ヤマシタ Starring チャーリー・コーセー & 勝野慎子・NEWROTE’KA・SKAY MATE’S・髑髏首・ロリータ18号・BROWN BAGGER