2006年11月18日
実写版『ルパン三世』を考える 後半
勿論、宮崎駿の『カリオストロの城』のリメイクでもなければ、既に存在している実写版『念力珍作戦』の焼き直しでもなく、モンキー・パンチの原作の世界観の映画化という事を考えています。
と、いうのはややもとすればコメディ・リリーフ的な立ち回りを要求される銭形警部のあり方を再考したいから。ミステリに限らず、追う側と追われる側の物語(恋愛も含めてね)である以上、双方が対等の能力や智力を有していないと、そこに物語や登場人物に魅力が生じない筈だから。
だから、『ルパン三世』の物語を四人の男と独りの女という構造で考えて、とにかくイカした(←死語)四人の男性とひとりの成熟した女性の物語という設定で、キャスティングしてみました。
だから、ルパン⇔次元⇔五ェ門⇔銭形のキャスティングは相互入れ替えが可能かもしれません。
前回同様、この記事を書くきっかけを与えてくれた『不知火検校』の K・Tさんに感謝します。
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2006年10月29日
"Homebrew" by Neneh Cherry
作品の完成度で言えば本作『Homebrew』ではなくて次作『Man』かもしれないし、一番好きな彼女はやっぱりリップ、リグ&パニック(Rip Rig + Panic)で最初に出会った時かもしれない。でも、あえてこの作品を推すのは、いつもの様にジャケットのせいです。
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2006年09月30日
"DREAD BEAT AN' BLOOD" by LINTON KWESI JOHNSON
いつもの様にジャケットを観る。
警察官が見守る中、手前に並んでいるであろう群集に向って、トラメガで話しかけている黒人男性がいる。
彼は何を語っているのであろうか? 否、その内容よりも気になるのは、その黒人男性のうちひしがれた様な表情である。
彼は群集を煽り熱くアジテーションしている様にも見受けられないし、その逆に、体制側(≒白人側)に与したアンクル・トム(Uncle Tom)にも観えない。群集にも体制にも受け入れられない孤独をこの写真に感じるのは、僕だけだろうか?
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2006年08月25日
ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン(HELEN MERRILL)
ヘレン・メリル(HELEN MERRILL)御本人はこのジャケット写真大ッ嫌いだそうだけれども、そりゃそうだよね。当時25才の女性的には、この眉間に皺が寄った顔のアップはちょっと耐えられないかも? それに彼女のヴォーカル・スタイルはホーン・ライクという表現が使われる程。クールで知的(悪く言えば情感不足)な唱法で、ひと呼んで「ニューヨークの溜息」。ちょっと意趣ちがいかもしれません。
勿論、ジャズ・ヴォーカルのジャケットという文脈では、美しい構図である事には間違いがありません。手前に配したヴォーカル・マイクに副ってスクエアにレイアウトされたシンガーの名前と収録楽曲のコンポジションは素直に端正であると言いたい。
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2006年08月06日
指定型バトン:お題「音楽」
丸霧さんから廻って来た「指定型バトン」をやってみます。
丸義さんからのわたくし宛の『指定』は『音楽』。
実際にやってみる前に、いつもの様にルールを列挙します。
■■■「指定型バトン」のルール■■■
◆廻してくれた人から貰った『指定』を『』の中に入れて答える事。
◆また、廻す時、その人に指定する事。
◆最近思う『指定』
◆この『指定』には感動
◆嫌いな『指定』
◆好きな『指定』
◆この世に『指定』がなかったら
◆次に廻す人(任意の人に『指定』付きで)※アイウエオ順
気が向いた時にでもやって下さい。
質問によって文法がおかしくなるトコロは適当に直して下さい。
宜しくお願いします。
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2006年08月02日
『ドリーミング』 by ケイト‐ブッシュ(THE DREAMING by KATE BUSH) side B
このジャケットのモチーフになった"With a kiss I'd pass the key..."「くちづけで鍵を渡す」、これは、アルバム収録曲「ハウディニ(Houdini)」の歌詞の一節です。
ちなみに「ハウディニ(Houdini)」とは、20世紀初頭に活躍した奇術師の名前。一般的にはフーディーニ(Houdini)と日本語表記される。誤訳というには大袈裟だけれども、まぁ、そういう事です。
縄抜けとか脱出術とか今で言うイリュージョンの魁けとなったヒトで、先代の引田天功みたいなヒトです。そして、その生涯は『魔術の恋(Houdini)』(1953年発表)として映画化もされています。おまけに、フーディーニ(Houdini)というラップ・グループや、シアトルのオルタナティブロック‐バンド、メルビンズ(Melvins)の作品にも『フーディーニ(Houdini)』がありました。つまり、一奇術師という枠を超えて、その生涯や行動がロック以降の世代にもクリエイティヴな影響を与え続けている方と言えます。
また、このハウディニ(Houdini)、もといフーディーニ(Houdini)は、己の死を賭して、「死後の世界」を証明しようとしました。「ハリー・フーディーニの暗号」と知られるそのエピソードは説明すると長くなるから詳細はこちらを御覧下さい。
そして、勿論、フーディーニ(Houdini)もとい「ハウディニ(Houdini)」という曲は、彼の生涯とその死後のエピソード「ハリー・フーディーニの暗号」にインスパイアされた作品です。詳しくはこちらの歌詞(オリジナル / 訳詞)を御覧下さい。
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2006年07月31日
『ドリーミング』 by ケイト‐ブッシュ(THE DREAMING by KATE BUSH) side A
今回も、謎めいたジャケットの話から。
一見、女性シンガーならではの本人をフィーチャーしたポートレイト風の写真ながら、アルバム‐タイトルの「夢」は「夢」でも、「白日夢(daydream)」ならぬ「悪夢(nightmare)」的な様相を、それは呈している。
アルバムを手に取ってひっくり返して裏ジャケットを観てみると、アーティスト名と収録楽曲名に混じって、"With a kiss I'd pass the key..."。「くちづけで鍵を渡す」そう言われてまたアルバムをひっくら返すと、正装した(?)男性の頭を鷲掴みにした女性の口の中には、金色に鈍く輝く鍵がある。
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2006年07月15日
we love you , (V)o¥o(V) .
ウルトラマン誕生40周年を記念して、オリジナルコンフィデンスがウルトラマンシリーズの中で“好きな怪獣”ランキングをリサーチした(元記事はこちら)。
出て来た結果は、恐ろしい程順当な結果と言うか、恐らく40年前に行ったとしてもほぼ同じ結果が出たに違いない、と断言できそうな結果。
果たして、これはウルトラマンシリーズにとって良い事なのか、悪い事なのか、即断は出来ないけれども、少なくとも、次の事は言える。
「ウルトラ怪獣の三原則」の存在があったからこそ、あそこまでオリジナルで、なおかつ愛すべき存在としての怪獣が生まれたに違いない。
ウルトラ怪獣の三原則
1.「日常の生物の巨大化」にはしない。
2.「身体のバランスの崩れたお化け」にはしない。
3.「生理的に不愉快なもの」にはしない。
この三原則を噛み締めて、以下別掲のランキングを御覧下さい(怪獣名をクリックするとその姿を、エピソード名をクリックするとあらすじを、それぞれみることが出来ますよ)。
ちなみに僕個人のベスト3(順不同)は。
ケムール人
ウルトラQ第19話 2020年の挑戦
脚本:金城哲夫、千束北男 監督:飯島敏宏 特技監督:有川貞昌
ゴモラ
ウルトラマン第26話&第27話 怪獣殿下
脚本:金城哲夫、若槻文三 監督:円谷一 特技監督:高野宏一
ペガッサ星人
ウルトラセブン第07話 ダーク・ゾーン
脚本:若槻文三 監督:満田禾斉 特技監督:有川貞昌
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2006年07月02日
『オート・ダ・フェ』 by SPK(Auto Da Fe by SPK)
精神病患者とその看護師が結成した音楽ユニットと書くと、どういうものを想像するのだろうか?そして、一体、彼らはどんな音楽を奏でると想像するのだろうか?
勿論、その音楽は万人向けのものでもないし、だからと言って精神病治療の一環として行われた医療行為でもない。
だろう、恐らく。
どちらかと言えば、その精神病者の観るひずんだ夢やゆがんだ視野を、さらに拡大して肥大化させるものと、一般の音楽リスナーは思うだろう(余談だけれども、「ひずんだ」も「ゆがんだ」も「歪んだ」って書くんですね)。
でも、メロディ・リズム・ハーモニーといった音楽の三要素の箍をとっぱらい、ただ只管に大音量の音響に身を委ねている事のキモチよさも忘れる事は出来ない。
だから、無自覚にあなたに勧める事はしないけれども、僕は好きですと、ここでは書いておく。
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2006年06月24日
サッカーのある生活(決勝トーナメント突入)
ここでは、各国チームの戦力分析とかいう専門的な事は一切しないで、単純にその栄誉を称えて決勝進出を果たした16ヶ国のガイドリンク集としました。基本的に、外務省が作成した各国地域情勢のページ(こちらからみたあちら)と各国在日大使館もしくは各国政府観光局のページ(あちらからこちらへのまなざし)、そして観光ガイドとして定評のある『地球の歩き方』の各国ページを掲載しました。尚、イングランドに関しては、対外的な行政組織のページが発見出来なかったので、英国政府のものをここでは掲載しております。
ところで、何故、このリストに我が国及び日本チームを掲載する事が出来なかったのかは、ここでは単純に宿題とだけ書いておきます。
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2006年06月11日
サッカーのある生活(W杯2日目を終えて)
別にサッカー・ファンという訳でもないし、スポーツ・ファンという訳でもない。オリンピックや世界陸上や世界水泳の様な国際競技大会は観るけれども、この高揚感はそれらとは全く違う。WBCなんかは、どうでも良かったし...(ファンの皆様、申し訳ありあせん)。
一体、これはどこから来るのだろう?と自問しても全く分からないから「これは戦争だから」という訳の分からない理由に棚上げしてあります。
そういう意味では、「映画とは、戦場のようなものだ。愛、憎しみ、アクション、暴力、そして死。要するに、エモーションだ。」というサミュエル・フラー(Samuel Fuller)[(c) 気狂いピエロ(Pierrot Le Fou)]」の言葉そのままに、僕は映画的感興も同じところに棚上げしてあるんだけれども。
だからと言って、その箴言をそのまま援用して「W杯とは、戦場のようなものだ。愛、憎しみ、アクション、暴力、そして死。要するに、エモーションだ。」と、果たして断言して良いものだろうか?
Samuel Fuller(right) with Jean-Paul Belmondo in "Pierrot Le Fou"
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2006年06月07日
エンドレスバトンか・・・
某SNSの丸義さんから廻って来ました。
バトンのル−ル
1)質問の最後に、[自分の考えた質問を足して]下さい(自分も回答すること)
2)終わったら必ず誰かにバトンタッチしてください
3)まとまりのないエンドレスバトンなので[どんな質問を加えてもOK]です
4)バトンのタイトルを変えないこと!
5)ル-ルは必ず掲載しておいて下さい
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2006年05月28日
『スティーブン・スティルス マナサス 』 by スティーブン・スティルス マナサス(STEPHEN STILLS MANASSAS)
このバンドを知ったのは、ある映像作品の発売発表記者会見での視聴会での事。60年代〜70年代の伝説的なロック番組『BEAT-CLUB』の復刻。しかもレーザー・ディスクでの復刻っていうから、これもまた随分昔々の話であります。
VJはピーター・バラカンで、復刻発売される演奏の中から、チョイスして観せてくれたものの中のひとつがこのバンドっていう訳です。ジェイミー・ミューア(Jamie Muir)在籍時のキング・クリムゾン(King Crimson)による「太陽と戦慄 パート1(Larks' Tongues in Aspic part one)」のスタジオ・ライブとか、第二期ジェフ・べック・グループ(Jeff Beck Group II)による「デフィニットリー・メイビー(Definitely Maybe)」等、えぇっこんな映像アリなの?てな貴重な演奏に混じっての紹介の中での登場だったから、凄く印象に残ったのでした。
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2006年05月25日
千夜千冊 拾遺
松岡正剛によるネット上の書評連載企画『松岡正剛の千夜千冊』が先日、第1144夜の『海上の道』( 柳田国男著)により、一応の完結をみた。
なので、前回だらだらと取り上げた第1夜から第1023夜の『ツァラトストラはかく語りき』( F.ニーチェ著)以降の読了作品と、何故か前回で漏れた作品を並べ立ててみる。
必ずしも、松岡正剛というモノ書きの良き読み手ではないし、だからと言って、前回と今回に並べ立てた作品の良き読者かと言えば、?が湧きます。でも、こうやって並べてみると、己が己を知るよすがになる、ただそれだけの理由で、いろいろと考えさせられますね?
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2006年05月06日
ボウイ、フー、ゼップ、ストーンズそしてレノンをNHK-BS2で観る
結局、今年のGWは何をしていたかというと、毎晩NHK-BS2でやっていた「ロック映画」を観てました。
先ずは、そのラインアップを掲載します。
ものづくし(click in the world!) 29.:「ロック映画」
●05.01. デヴィッド・ボウイ(David Bowie)
『ジギー・スターダスト(ZIGGY STARDUST AND THE SPIDERS FROM MARS)』
1973年作品 D.A.ペネベイカー(D.A. Pennebaker)監督作品
1973年7月にロンドン、ハマー・スミス・オデオン(現ハマースミス・アポロ)にて行なわれたライブ。映画『ベルベット・ゴールドマイン』のモデルとなった。
●05.02. ザ・フー(the who)
『キッズ・アー・オールライト(The Kids Are Alright)』
1979年作品 ジェフ・スタイン(Jeff Stein)監督作品
1979年に制作された本作品は、モンタレ−ポップフェス、ウッドストック、そしてオリジナルメンバーによる最期のライブ等を収めるドキュメンタリー。
●05.03. レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)
『レッド・ツェッペリン/狂熱のライブ(The Song Remains The Same)』
1976年作品 ピーター・クリフトン、ジョー・マソット( Peter Clifton、Joe Massot)監督作品
1973年のマジソン・スクエア・ガーデンでのライブを中心に。
●05.04. ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)
『レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー(Let's Spend The Night Together)』
1982年作品 ハル・アシュビー(Hal Ashby)監督作品
ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の1982年に行われた全米ツアーの模様を、20台以上のカメラを使い、余すところなく収録した記録映画。
●05.06. ジョン・レノン(John Lennon)
『イマジン ジョン・レノン(Imagine:John Lennon)』
1988年作品 アンドリュー・ソルト(Andrew Solt)監督作品
不遇の少年時代からビートルズ(The Beatles)結成から解散、そしてあの衝撃の死。200時間におよぶ秘蔵フィルムをもとに追う、ドキュメンタリー。
ラインアップ観るだけで、30代後半、40代から50代にかけてのロック親爺(紙ジャケ限定再発CDを嬉々として大人買しちゃうような)を当て込んだもの。しかも御丁寧にそんな親爺達が家族奉公にいそしまなければならないこどもの日を避けての放送です。
それに素直に対応して、毎晩観続けた己もなんだかなぁ〜ですけれどもね。
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2006年04月26日
『ファイヴ・ライヴ ヤードバーズ』 by ヤードバーズ(Five Live Yardbirds by Yardbirds)
所謂三大ギタリストを輩出したヤードバーズ(Yardbirds)のファースト・アルバムにしてマーキー・クラブ(the Marquee Club)でのライブ・レコーディング・アルバム(当時の雰囲気をプンプン漂わせた言い廻しをすれば実況録音盤)。
ギタリストは勿論、エリック・クラプトン(Eric Clapton)です。
註:一応、ちゃんと説明しておくと、三大ギタリストとは、本作参加のエリック・クラプトン(Eric Clapton)、ジェフ・ベック(Jeff Beck)、そしてジミー・ペイジ(Jimmy Page)の三人。この三人があい前後して参加したバンドが今回の主役、ヤードバーズ(Yardbirds)なんです。
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2006年03月30日
『スラップ・ハッピー』 by スラップ・ハッピー(Slapp Happy by Slapp Happy)
一介の中古レコード店から全世界を網羅するレコードショップ・チェーンと巨大レコード・レーベルを起こしてワールドワイドな成功を手中にしたかと思ったとたんに航空業界に参入し、今やその肩書はナイト(Knight)の称号をもつ冒険家で..という根っからのヒッピー根性を相変わらず大爆発させているのが、Virgin Groupのサー・リチャード・ブランソン(Sir. Richard Branson)。その彼のそもそもの出発点となったレコード・レーベル、ヴァージン(Virgin Label)の創世記を語る作品である。
レーベルの最初期に大ヒットを記録したのが、映画『エクソシスト(THE EXORCIST)』に起用されたマイク・オールドフィールド(Mike Oldfield)のアルバム『チューブラー・ベルズ(Tubular Bells)』(1973年発表)なのだけれども、最初のシングル・ヒットはここで紹介する スラップ・ハッピー(Slapp Happy)の本作からのシングル・カット曲「カサブランカ・ムーン(Casablanca Moon)」。
タンゴ(tango)のリズムに哀愁のヴァイオリンが奏でる調べ、コケティッシュな女性ヴォーカルをフィーチュアしたその曲は、1970年代前半にはプログレッシブ・ロック(progressive rock)を、その後半にはパンク(punk)を、1980年代にはニュー・ウェイヴ(new wave)をと、時代時代の最先鋭のアーティスト/作品を送りだした同レーベルとは思えない程の、ノスタルジックでアナクロニズムに満ちた、良質なポップ作品である。
但し、それはあくまでも観た目に限っての話。
1974年発表年当時のヴァージン(Virgin Label)レーベルロゴ(図版:左イラスト及びデザインはロジャー・ディーン / Roger Dean)と、現在のヴァージン(Virgin Label)レーベルロゴ(図版:右)。
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2006年03月05日
洋服バトン
某SNSの丸義さんから廻って来ました。
取急ぎ、ここでは設問を先に例示しましょう。
Q.01・最近のお気に入りコーディネートをどうぞ
Q.02・好きなブランドを3つ厳選して答えてください
Q.03・よく読むファッション雑誌は何ですか?
Q.04・買い物はどこの町に行くことが多いですか?
Q.05・買い物は一人で行く派?それとも友達と行く派?
Q.06・今まで買った中で、一番高価な洋服(または小物)は?
Q.07・最近のお気に入りアイテムを紹介してください
Q.08・好きな色の組み合わせは?
Q.09・おしゃれに目覚めたのは何歳のとき?
Q.10・振り返りたくない過去の自分の服装を告白してください。
Q.11・お金がないとき、食事代と服代どちらを削る?
Q.12・好きな異性のファッションは?
Q.13・今狙ってる服は?
Q.14・服選びのポイントは?
Q.15・お疲れ様でした。5人のおしゃれさんに、このバトンを回そう。
以下、解答しましたが、当初の設問の趣旨をぶっとばしてかなり暴走しています。また、最近、出会う人間がかなり限られているので、手抜きしまくってる事を事前に申し伝えておきます。
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2006年02月27日
『恋の自己顕示欲(プロパガンダ)』 by スパークス(PROPAGANDA by SPARKS)
1980年代の時代閉息感に満ちているが故に、新しい音楽やカルチャーを胎動させた西ベルリンの事を書く前に、1970年代 ロンドンのゴージャスなポップカルチャーを演出した音楽作品の事を書く(だから、西ベルリンは宿題とさせて頂きます)。
先ずは、いつもの様に、奇妙なジャケットの話から。
猿轡を噛まされ手足を縛られた男が二人、モーターボートに投げ込まれていずこかへ連れ去られる...という、全くもって不可解極まりないセンスを大爆発させているのが、本編の主人公、スパークス(SPARKS)である。そして、正に誘拐?されつつあるジャケットの二人、これがその中心人物、というよりもほぼ等号で結ばれるのがメイル兄弟。下の写真、左側が弟のラッセル・メイル(Russell Mael)、右側が兄のロン・メイル(Ron Mael)である。
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2006年02月26日
『トゥーランドット(誰も寝てはならぬ)』 by ケン・ラッセル
もともとは10人の映像作家によるオムニバス映画『アリア』に提供した短編。
この映画は、各々が有名無名のオペラ作品の中から己の嗜好でアリア(=独唱曲)を選曲。それを自身の自由な解釈で映像化するというのが企画趣旨です。
原曲のモチーフや歌詞を忠実に映像化する作家もあれば、現代劇にシニカルにシュミレートする作家もあれば、全く独自の世界観を提示するための動機として起用する作家もあれば、単なるバックグラウンドの音響としてのみの使用に留まる作家もあるという正に十人十色の作風が揃った。結果、個々の作家のサンプル作品としても、各々の「映像と音楽とのポジショニング」を図る事もできるという作品。また、作品を観る側にとっても、その映像観や音楽観の試金石となる事受けあいの好企画。1987年の作品。
我がケン・ラッセル(Ken Russell)は、プッチーニの遺作『トゥーランドット』から「誰も寝てはならぬ」をフィーチャーする。
自動車事故で生死の境を幽行する女性が体験する臨死体験を、幻想的に、ケン・ラッセル(Ken Russell)ならではのキッチュで禍々しき美意識で描く。彼女が夢幻の地を旅している間、一昼夜に渡る蘇生回復手術が施されて、彼女自身も医療スタッフも”誰も寝てはならぬ”というのが、このアリアがフィーチュアされた由。
トリノオリンピックのフィギュアスケート女子フリーで荒川静香が、この曲を使用したので、久しぶりに観たくなりました。
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